アルニコ磁石(AlNiCo磁石)
英語表記:AlNiCo Magnets
鋳造磁石の代表的存在。日本では古くはMK鋼という発明者由来の呼称が使われていたが、近年では日本でもアルニコ磁石という呼称が一般的になった。基本組成は鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)からなり、更に銅(Cu)、チタン、ニオブ等が添加されていて、その成分や製造法の違いにより磁気特性のグレードが数種類に分かれている。アルニコ磁石は、可逆温度係数が非常に小さい為、温度による磁性の変化が小さく、低温や高温でも減磁が起こりにくく、焼結磁石に比べると割れにくい丈夫な磁石である等の特徴があるが、一方、固有保磁力が小さい事から動作点の低い使用条件下では反磁界による減磁が起こりやすく注意を要する。主な市場は積算電力計、防犯機器、ヒステリシスブレーキ等。